初めて海外のSIMフリースマホを購入する際の基本的な事をまとめました。
ここで言う『海外のSIMフリースマホ』とは日本で大手キャリアやMVNOとの契約の際にセットで買えない端末のことです。
要するに、海外通販サイトなどで個人輸入する必要のある端末のことになります。
例えば下記のような製品になります。(一部国内でも取り扱いのある機種もありますが)
日本で販売されている人気の『格安スマホ』の多くが中国製品なんですが、キャリアで取り扱っている端末の場合は端末とセットで買えるという点では手軽で良いのですが、海外版には無いSIMロックが掛かっていたり、そもそも携帯の契約と一緒に端末を買わないと割高というデメリットがあります。
少しでも安く端末だけ入手しようとAmazonなどを利用する方もいますが、多くの場合は海外サイトから購入するよりも割高な場合が多いんです。
例えば下記の画像はBanggood.comとAmazonの『UMIDIGI POWER3』のそれぞれの価格ですが
上記の価格差は、Banggoodの方が送料コミでも最大で7,635円も安く買うことができます。
また、海外スマホには、日本で取り扱っている会社が無いだけで、日本で動作する製品も多くあります。
つまり、海外サイトから『海外スマホの購入の仕方』と『その使い方』を覚えれば『単純に今までより選択肢が多くなる』ので、自分の理想のスペックを理想的な価格帯で手に入れやすくなります。
海外スマホのおすすめの購入先
海外スマホを入手する際に最も選ばれてるいるのが『Banggood.com』や『GearBest』という海外のECサイトです。
その理由は、両者ともに『日本語で使える』『コンビニ決済ができる』という安心感や、『メーカーが販売している』ということです。
例えば同じような有名な中国のECサイトに『AliExpress』というサイトがありますが、こちらはメーカーだけでなく個人で販売している人も多く、トラブルが日常茶飯事です。(※現に私も3つ購入した2つの商品で返金して貰いました 笑)
海外ECサイトのデメリットとしては、注文してから手元に商品が届くまで2週間〜4週間程度掛かるということです。
そのため、海外ECサイトの方が安くても、価格差で納得できるならAmazonで購入するのも1つです(※Amazonでも出品者によっては注文が入ってから商品を仕入れることもあるため、お届け予定日のチェックは必須)。
海外スマを購入する前に:知っておきたい『技適』の話
もしかしたら「技適マークの無い製品を日本で使ったら罰せられる可能性がある」と聞いた方もいるかもしれません。
技適とは、簡単に言えば『日本国内で電波を使う機器を合法的に使うために必要な日本独自の基準』です。
詳しく説明すると長くなるので、だいぶざっくりとした説明になりますが、『電波を好き勝手に飛ばされると大変なことになる恐れがある』ために電波法という法律があります。
要するに技適マークがある製品はそういった法律に抵触しない(=基準を満たしている製品)なんです。
とはいえ、前述したように『技適』は日本独自の基準なので、昨今では訪日外国人が増えていることから、彼らの使うスマホや周辺機器などの中には当然技適マークが無い製品もたくさんあります。
そのため、技適マークの無い製品についても、2015年の時点で同等の基準が満たされている製品であれば90日以内の日本滞在であれば国内で使える(使ってもよい)ようになりました。
だいたい一般的な観光ビザの有効期限が90日間なので、訪日外国人は実質制限なしに使えるということです。
でまぁ、肝心な『日本人が日本国内で技適マークなしの端末を使うとどうなるか?』という事ですが、『違法電波を悪質な事に使っていて、誰かに訴えられたら罰せられる』という理解で良いと思います。
勿論、技適マークなしの端末の利用を推奨するわけではありませんが、現実としては技適マークの無い端末は日本国内のそこら中で販売・利用されていていますが、実質的な取り締まりはされていないのが現状です。
総務省が電波の監視をし、取り締まりは警察がするわけですが、申告を受けて問題が発覚した際に初めて動き出します。
警察としても、人命に関わることや国民生活に支障が出るほどの事でない限り、そこに人員を割いていられないという事のようです。
ちなみに、海外スマホの全てが技適を取得していないわけではなく、きちんと技適マークがある製品もあります。
技適に関する実際のところを知りたい方は下記の体験レポートがコメント欄を含めて大変参考になります
参考記事:技適マークのない機器で無線を使っていたので自首してきた。
海外スマホを購入する際の注意点
海外スマホを購入する際は安い反面、自分で気をつけなければいけないポイントが多々あります。
- 購入する端末と自分が使っている回線の相性
- OS
- 中国版か否か?
- 『インターナショナル版』か『グローバル版』か
- 言語
最低限、上記5つは確認必須です。
以下、それぞれ解説していきます。
確認ポイント1:端末と回線の相性
海外で販売されているスマホは『SIMフリースマホ』ですが、SIMフリーならどこの回線でも利用できるわけではありません。
各端末にはそれぞれ利用可能な帯域(対応バンド)があります。
大手キャリアだろうが、格安SIMだろうが、現在日本にはDocomo回線/au回線/Softbank回線の3つしかありません。
自分が利用している(または利用する予定の)回線が、ちゃんと電波を拾えなくては使えないわけです。
たとえば上記で紹介したBanggood.comの商品ページでは、商品ページの下部にだいたい下記のようなスペック表ががあります。
上記がこの製品に対応しているバンドになります。
日本では2Gは関係無いので無視して良いのですが、最も大切なのは4Gの欄です。
端末の対応バンドが分かった後は、回線の方のバンドを見ます。
「4G バンド」などで検索して貰っても良いですが、分かりやすく私がいつもお世話になっているサイトをご紹介します。
参考:【2020年最新版】日本の全キャリアの4G周波数帯まとめ
これを照らし合わせると、さきほどスペック表を貼った画像の製品は、『日本国内のどのキャリアでも使えるが、Softbankが一番繋がりが良い』ことが分かる筈です。
海外スマホの繋がりやすさはだいたい、Softbank>Docomo>auの順が多いです。
確認ポイント2:OS
日本だとiPhoneならiOS、AndroidならAndroidのOSが使われている事が多いですが、海外製品の場合はメーカーが開発した『独自OS』を利用しているケースもあります。
多くの場合はAndroidベースなので、使い勝手は若干異なるものの『Google Playストア』などを利用することができますが、使えないものが今後出てくるかもしれません。
特に「エンティティリスト」入りしたHuaweiの今後のスマホには注意が必要です。
参考記事:【米中貿易摩擦のその後】結局HuaweiスマホでGoogle Playって使えるの?
確認ポイント3:中国版か否か?
上記で『独自OSでもGoogle Playストアは使える』と書きましたが、中国版(Chinese版)の場合はこの限りではありません。
中国ではそもそもGoogle系のサービスは利用できないので、当然中国国内で販売されているスマホはGoogle Playストアが使えません。
『China ROM』などと表記している物が多いです。
確認ポイント4:『インターナショナル版』か『グローバル版』か
次に確認したいのは『インターナショナル版』か『グローバル版』のどちらか?ということ。
両者とも同じ意味合いに見えますが、若干違います。
『グローバル版』は最初から国外向けに製造された製品で、『インターナショナル版』はショップが後からカスタムした場合が多いです(※言語の追加などで)。
まぁどちらでも良いと言えば、良いとは思いますが、メーカーとは別のところが後から手を加えた『インターナショナル版』ではアップデート保証が無いかもしれないので、その点だけは注意しておきたいですね。
両方ある場合は『グローバル版』を選んでおけば間違いないです。
確認ポイント5:言語
あとは、そもそも『日本語に対応しているか?』という点も確認しておきましょう。
せっかく日本の回線に対応してても、日本語に対応していない端末はよくあります。
確認ポイント:その他
あとは、今自分が使っているSIMカードのサイズと端末に入るSIMカードのサイズもチェックしておきたいですが、こちらは間違えたとしても、サイズUPならアダプタ、サイズダウンならカッターを使うことで自分でサイズ変更可能です。どちらも数百円程度でAmazonや楽天で購入可能なのでそこまで神経質にならなくても良いかと思います。
最近の端末はだいたいNano simですが、海外の安い端末の場合はMicro Simの場合も結構あるので、一応事前にチェックしておきたいですね。
コメント